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予防歯科

『予防歯科』は、自分の歯を守っていくための
大切な取り組みです。

『予防歯科』という言葉を聞いたことがある人はきっと多いでしょう。しかし予防歯科は「〇〇科」とは言いますが、診療科目の名前ではないんです。
実は、むし歯を予防するための取り組みのことを言います。

具体的には、患者さんに定期的に来院していただき、歯科医院での検査、治療、生活指導を受けていただくことによって、むし歯や歯周病などの病気が発症・悪化しないようにしていくことです。それにより、普段から口の中の環境を整えて、歯の寿命を長持ちさせることができます。

治療の次のステップ

多くの人は「歯医者は虫歯になった人が行くところ」という印象を持っているかもしれません。
しかし、それではお口の中の健康を維持するのは難しいとこが近年分かってきました。むしろ、痛みなどないうちから定期的に歯科医院に通うことがとても重要なんです。
虫歯の治療が終わったら「良かった!これでもう安心だ」と思うのではなく、そこをスタート地点として「予防歯科」の取り組みを始めてみませんか?
予防歯科の目的は”治療の必要のない健康な歯と歯ぐきを育てていくこと”です。
いつまでもお口の健康状態を維持するためには、「毎日のセルフケア」とクリニックでの「定期的なプロケア」の両方が欠かせません。歯科医院で一緒に、「治療する」から「予防する」へと、意識を変えていきましょう!

『予防歯科』で得られる5のうれしいこと

1 医療費の負担が軽くなる

医療費の負担が軽くなる

予防歯科の定期検診には費用がかかりますが、年に数回の通院で済みます。一方、むし歯や歯周病になると治療には何度も通院が必要で、費用と時間がかかります。予防歯科を受けることで、歯科だけでなく全身の健康も促進し、将来的な医療費の負担を軽減できます。

2 健康寿命が伸びる

健康寿命が伸びる

健康寿命とは、日常生活を心身ともに自立して、健康に過ごせる期間のことを言います。長期的にお口の健康を維持することは、全身の疾患を予防することにも繋がります。また、生涯にわたって自分の歯で食事をすることは、バランス良く栄養を摂取するためにも必要なことです。

3 虫歯や歯周病を早期発見し、 悪化する前に治療できる

歯や歯周病を早期発見し、悪化する前に治療できる

定期健診に通うことで虫歯や歯周病を早期発見し、治療することができます。

4 歯を美しく保つことができる

歯を美しく保つことができる

定期的に歯のお掃除をすることで、歯の表面に付着した汚れが落ち、色も明るくつややかになり、見た目が綺麗になります。

5 認知症のリスクを減らせる

認知症のリスクを減らせる

歯の本数が少ない人は、脳の海馬や前頭葉の容積が小さくなり、それが認知症のリスクを高めることがわかっています。

生涯自分の歯で過ごすために
今からできること

日本は世界の先進国の中でもお口の健康の意識が低いといわれています。
実際、多くの日本人が「いずれ年を取ったら歯が抜けて、入れ歯を使うようになるのが普通」と思っており、それが調査結果でも証明されています。
一方、予防の意識が高いスウェーデンでは、出産前から赤ちゃんのデンタルケアの指導が行われるなど、小さな頃からお口のケアや予防をすることが常識となっています。ブラッシングの後はフロスを使う、定期的に歯科医院で検診とクリーニングを受けるということが習慣化されています。

日本は近年、欧米諸国を見習って政府主導の予防歯科の取り組みが推奨されていて、少しずつ成果が出始めているところです。
早く始めるほど効果の高い「予防ケア」を、皆さんも今すぐ始めてみませんか?

虫歯になる前から歯医者に通う習慣を

虫歯になる前から歯医者に通う習慣を

日本では痛みや腫れなど何か症状が出てから歯科医院を受診するのが一般的です。治療のために歯科医院へ行き、再発すると再度歯科医院へ行くといった治療型のかかり方は、再治療を繰り返しながら結果的に多くの歯の喪失を招いてしまいます。
むし歯も歯周病も、痛みが出たときには既に重度に進行してしまっている場合が多く、最終的な治療費も大きくなってしまいます。
虫歯になる前から定期的に歯科医院に通うことは、お口の健康を維持するためだけではなく様々なメリットがあります。

80歳で20本以上の歯を保とう

80歳で20本以上の歯を保とう

「8020(ハチ・マル・二イ・マル)運動」について聞いたことがありますか?
厚生省(当時)と日本歯科医師会が提唱して開始された運動で、「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という目標を掲げています。20本以上の歯があれば、ほとんどの食べ物を美味しく食べることができるため、この数が選ばれました。1989年に始まったこの運動は初期は達成率が10%にも満たなかったものの、令和4年の最新データでは8020達成者率が51.6%に上昇し、つまり2人に1人が20本以上の歯を維持している状況です。

当院での『定期健診』について

治療が終わってからが予防の第一歩です。
定期健診では、歯のクリーニングやブラッシング指導など、歯科衛生士による予防治療が行われます。
つまり、定期健診は「歯科医院で行う予防歯科の一つ」であり、「代表的な治療」と言えるでしょう。
むし歯はセルフケアだけで予防するのはとても難しく、定期的なプロフェッショナルケアを受けることによって、お口の中をキレイにする必要があります。
また、定期的に健診を受けることによって、むし歯が発症した時も早期発見が可能になります。

定期健診の流れ

1 口腔内のチェック

問診の後に口腔内診査を行います。

2 各種検査およびプラークチェック

歯周検査、必要に応じてレントゲン検査を行います。

3 磨き残しチェック

ブラッシング指導を行います。

4 予防治療

歯石除去やポケット洗浄を行います。

5 フィードバック

お口の状態を共有していきます。

ご自宅でできるセルフケア

セルフケアとは、「患者さんがご自身で毎日行う歯磨き」のことです。 食後必ず歯磨きをして、食べかすを取り除くことで、そこを拠点に繁殖する虫歯菌や歯周病菌の数を増やさないようにします。

歯磨き

「毎日しっかりと磨いているからむし歯や歯周病にはならないから大丈夫!」 自分ではそう思っていても、磨き癖や合わない歯ブラシを使い続け、実際には磨き残しができてしまうものです。 また、磨く力が強いと歯や歯茎を傷めてしまいます。 当院では患者さまに合った歯ブラシで正しい歯みがきができるよう、適切なアドバイスを行っていきます。

歯ブラシ選びの3つのポイント

1 ヘッドの大きさは自分のお口に合ったものを。
ヘッドの長さは上の前歯2本分が目安。お口の中で動かしやすいものを選びましょう。
2 毛のかたさは歯ぐきの状態に合わせる。
歯ぐきが健康なら「ふつう」や「かため」。出血するようなら「やわらかめ」のタイプをご使用ください。
3 ハンドルは握りやすさに合わせて選ぶ。
ハンドルの動かしやすさなど、握ったときにフィットするものにしましょう。

デンタルフロス・歯間ブラシ

歯と歯の間の歯垢(プラーク)には、歯間ブラシやデンタルフロスを使いましょう。
ハブラシと併用することで、歯垢(プラーク)の除去率は約1.5倍になります。
今は様々なタイプのデンタルフロスがあるので、使いやすいものを選びましょう。

マウスウォッシュ

マウスウォッシュ

歯の表面の汚れや歯石除去、歯と歯ぐきの隙間の菌を取り除くには歯磨きは絶対に必要です!
しかし歯磨きだけの場合、汚れは約60%しか取れません。
内側の粘膜、舌、歯磨きで取れなかった菌を除去できるのがマウスウォッシュです。
歯磨き+マウスウォッシュで口の中の汚れはかなり取り除かれます。

『予防歯科』のよくあるQ&A

  • 定期健診はどのくらいの頻度で通うべきでしょうか?

    当院では定期健診は3ヶ月に1回、通っていただければ十分です。
    ただし、これは歯周病治療が終了し、歯周検査の結果で重症化予防や安定期治療に入った方になります。
    まずは、しっかりと時間と回数をかけて治療をしていきましょう。
    虫歯治療が必要な方は、治療のために通院して頂きます。

  • 予防のための処置は痛みがありますか?

    基本的に予防処置で痛みを伴うことはありません。
    痛みがある場合は、歯や歯ぐきの状態が悪化していると思われます。

  • 虫歯になりやすい人となりにくい人がいるって本当ですか?

    虫歯発生の3要素;『細菌』『歯の質』『食べ物』 それぞれが単独で関与しているのではなく、3つすべてが絡んでいるのが特徴です。 これを踏まえて、むし歯になりやすい人の特徴とは

    (1) 歯磨き;歯磨きをしない、磨き方が不十分
    磨きの回数が1日に1回、もしくはそれ以下のような人は、歯に食べカスが残ったままになり、プラークもついたままになります。
    自らミュータンス菌が増えやすい環境を作っています。
    また、毎食後歯磨きをするなど回数が十分であっても、磨き方が不十分だと、むし歯になりやすくなります。
    特に奥歯の歯と歯の間などに多いのですが、歯ブラシだけでは磨けないところを、デンタルフロスや歯間ブラシなどを使ってきれいに磨くことが大切です。
    (2) 食べ物;甘い物、食べ方;ダラダラ食べ
    甘い物は、ミュータンス菌も好みます。
    お菓子やジュースなどをよく食べたり飲んだりする人は、むし歯のリスクが高くなります。
    また、甘い物ではなくても、1日に何回も食事をするような生活習慣もむし歯のリスクを高めます。
    (3)口呼吸
    口で呼吸をすると、唾液が蒸発しやすくなり、口腔内が乾燥します。
    唾液には、お口の中の汚れを洗い流す自浄作用、細菌の活動を抑える抗菌作用、溶かされ始めた歯を修復する再石灰化作用など、むし歯を防ぐ上で重要な役割があります。
    口で呼吸する癖があると、唾液の働きが下がってしまうので、むし歯になりやすくなります。
    (4)歯列不正
    歯並びが悪いと、歯磨きがしにくくなるので、むし歯になりやすくなります。
  • 歯磨きをきちんとすれば虫歯にならずに済みますか?

    上記③を参照。きちんと『磨いている』と『磨けている』は似て非なるもの。
    また、セルフケアでは限界があり、初期の虫歯は自覚症状が無いため、定期健診で確認しましょう。

  • 忙しくて定期健診に行く時間がありません

    痛みや違和感を感じなくても予防目的に歯科医院に通うメリットは大きいです。
    まず、虫歯や歯周病を初期の段階で発見しやすくなるため、治療にかかる時間とお金が節約できますし、痛み等の負担も軽減できます。
    また、大きな問題が見つからなかった場合でも、個人に応じたブラッシング指導を受けたり、歯のクリーニングなどが受けられ、歯のトラブルを未然に防げます。